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ソーラー発電を楽しむために

ソーラー発電システムは、弊社の主力商品ですが、ソーラー発電の概要をご理解いただく前に「はやる気持ち」が先行し、ご購入後にトラブルに遭遇し、弊社にお問い合わせいただくケースが増えています。そこで、今後、ソーラー発電を楽しみたい方のために、予め知っておくとその後のグレードアップなどで、より専門的に趣味と実益を兼ねた取り組みに発展できると考え、アドバンテージになる有益情報をご提供できればと考えています。

■ソーラー発電システム機器のマッチング

○売電目的のソーラー発電システムとの違い

売電を目的とした発電は、弊社が扱う個人での趣味と実益を兼ねたシステムとはかなり異なります。1KWh当たり〇〇円で、発電した電力を公衆電力網に供給するものと異なり、純粋に発電を手軽に楽しむものです。発電をした電力で、家電製品を動かしたり、PCやスマホを充電するなど完全にパーソナル目的のシステムです。

システム概要は以下の通りです。

Aソーラーパネル:

ソーラーパネルには以下のスペック表の中でどうしても無視できない数値があります。これを無視すると、発電ができなくなる恐れがあります。大変大事な数値です。よくお問い合わせであることですが、パネルからの電圧は出ていますが、バッテリーに充電しないのですが、どうしてでしょうか?と、

100W単結晶ソーラーパネル(太陽光パネル)の詳細

商品名:単結晶ソーラーパネル100W

種別:単結晶

公称最大出力:100 W  許容誤差 : ± 3 %

公称最大動作電圧:18.0V
公称最大動作電流:5.56 A
公称開放回路電圧:22.3 V
公称短絡電流:5.82 A
最大システム電圧:1000 V
変換効率(※1):17% 許容誤差:± 3 %
使用温度範囲:- 40℃ 〜 + 85℃
セル数(※2):36(4 × 9)
サイズ:121.0 cm × 54.0 cm × 3.5 cm
重量:8,2 kg
フレーム:アルミ合金
その他:完全防水・耐雪加工

 

上記の中で、①公称最大動作電圧:18.0Vは晴天時に発電する平均的な電圧です。

これを考慮に入れないで、他の機器(特にチャージコントローラー)を選ぶと折角発電しても、それをバッテリーに取り込んでくれません。(後述します)

②公称最大動作電力:5.56 Aとは、上記①のときに流れる平均的な電流値です。これもチャージコントローラーを選定するときに必要な値です。

Bチャージコントローラー:

機器の中で要の役割を担います。以下、スペック表です。

ソーラーパネルとバッテリーの間に接続し、太陽光発電システムのコントロールを行う(電力の受け入れとバッテリーへの充電を行います)

チャージコントローラー  ● 型番:SA-BA10(電菱製)の仕様

・システム電圧:12V ※このシステムは12V用であることの公称
最大入力電圧:25V>18.0V ◎ソーラーパネルの公称最大動作電圧①の方が低いこと
太陽電池入力電流:10A>5.56A ◎パネルの公称最大動作電流②の方が低いこと
・充電電圧:14.4V
・フロート充電電圧:13.7V
・過電圧保護:18V
・低電圧保護:11.5V以下(12.5Vにて復帰)

以上のように、ソーラーパネルとチャージコントローラーはお互いのスペックにより

マッチングが取れないこいともありますので、特に注意が必要です。前述の場合、

100Wパネルを2枚並列に接続すると、最大動作電圧は変化ありませんが、直列に

接続すると「36V」になってしまい、チャージコントローラ―の最大入力電圧(25V)

を大幅に上回ってしまい、接続ができなくなります。また、パネルを並列につなぐと

電圧は変化ありませんが、パネルの入力電流(11.12A)がチャージコントローラの

太陽電池入力電流(10A)を上回るため、これも接続できません。

チャージコントローラーは、受付電圧や電流が高すぎると電気の流れを停止しますの

で充電ができなくなってしまうのです。

※直列と並列の概念が分からない方は、小(中)学校の理科の時間で覚えた豆電球の

つなぎ方を思い返してください。

Cバッテリー:

現在は、鉛電池式のディープサイクルバッテリーが(主に密閉式)がソーラー用で使

われています。バッテリーは基本的には12Vですが、MAX値で13V台に充電が可能

です。よくお問い合わせで、チャーコンでいくら充電しても電圧が回復しないので、

チャーコンが壊れているとか、バッテリーが不良品ではないか、と言われることが

あります。これは、通常は「バッテリー上がり」の状態になっていることが多くありま

す。バッテリーの電圧が11.5V以下になるとチャーコンが充電を停止します。

従って、いくら晴天時に充電をしても、そのバッテリーは回復することはありません。

理由は、チャージコントローラーがバッテリーの低電圧で充電を行うと過電流が流れ、

回路が破壊されることがあるからです。こうなるとジャンプスターター(車の充電器)

を使い、充電した方が早いと思われます。

Dインバーター:

インバーターはバッテリーからの直流(DC)を交流(AC)に変換し、家電製品などを

使用できるようにした電源機器です。

未来舎製 インバーター

FI-S353A(12V-350W) 直流→交流 の詳細
商品名:高性能インバーター FI-S353A 12V-350W
機種名:FI-S353A
メーカー:未来舎
DC定格入力電圧:12 VDC
直流入力範囲:0 – 15.5 V
出力電圧:100/110/115/120 VAC(スイッチ切替)
出力安定度:± 3 %
連続出力電力:350 W
先頭値出力電力:700 W
効率:88 %
無負荷待機電流:0.6 A
節電電流:70 mA
出力波形:正弦波
低電圧遮断:10 V ± 0.5 V
低電圧復帰:12 V ± 0.5 V
入力過電圧遮断:15.5 V ± 0.5 V
入力過電圧復帰:14.5 V ± 0.5 V
冷却:自動開始冷却ファン
動作温度範囲:- 20℃ 〜 + 60℃
保存温度:- 30℃ 〜 + 70℃
周波数(安定度):50/60 Hz(± 0.1 %)(スイッチ切替)
サイズ:21.0 cm × 15.2 cm × 7.2 cm
重量:1.6 kg

インバーターのスペックの中で、①の直流入力範囲:10.0 – 15.5 Vとは、バッテリー

側の電圧を意味します。これは未来舎という会社のインバータ―ですが、こちらの機

器は航空機(旅客機)の電源機器も手掛けている会社です。流石に10.0Vまで低圧側

はカバーしていますが、この領域の電圧では、ほぼバッテリー上がりの状態です。

②の低圧遮断も10.0Vになっています。この状態までインバータ―は働くということですが、

インバーターについても多くのお問い合わせがあります。一番、多いのが

1週間程度、何も接続していなかったが、気が付くとピーという警告音がして、

停止していた。何も機器を接続していないのに、なぜバッテリーがなくなったのか?

 

これは不可抗力に近いです。インバータ―は自分を動かすための電源を有しません。

バッテリーからの電力で自らの制御回路を動かしています。そのための待機電力が

機種によって異なりますが、3~5%程度発生します。

仮に、前述の「FI-S353A 12V-350W」の機種であれば、出力は350Wですが

待機電力を3%とすれば、以下の通り電力を消費します。

PA=(350W/12V)×0.03(平均値として)=0.875A

この電流値が待機電力として流れていることになります。

 

仮に、20Ahの容量のバッテリーに接続したとすると、

20Ah/0.875A ≒ 23h

すなわち、充電がなければ、ほぼ丸一日でバッテリーが消費されてしまうことになります。そのため、インバーターの電源スイッチは、使用しないときはできるだけOFFにしておかれることをお奨めします。また、インバーターは変換効率という数字があります。上記のモデルだと88%ですが、350WのAC出力を発生するために、

 

350W/0.88 ≒ 400W 実際は、400Wの消費変換エネルギーを投入していることになります。まるで消費税(外税)のような計算式です。

 

■機種選定の簡単な方法とは

弊社では、「ソーラー発電・初めてセット」を販売しています。

これは初心者の方でも、気楽に、しかも簡単に発電システムが組め、楽しめるような組み合わせセットのラインナップです。

https://store.shopping.yahoo.co.jp/nippon-solar/c80c2bcdb2d.html

  • システムの策定方法を実際に即した方法で試算をしてみます。

システム想定:自宅にて、80Wの液晶TV(3時間/日)とPCのチャージャー

30W(2時間/日)、40WのLED照明/1時間程度/日

使用します。居住地は、本州太平洋側です。

  • ステップ①

バッテリー(容量)を試算します。

家電製品の1日の合計使用電力を計算します。

 

Pd=80W(TV)×3h+30W(PC)×2h+40W(LED照明)×1h

=340Wh

1ヶ月の消費電力量:Pm=340Wh×30日=10,200Wh

バッテリーを選定します。この場合、変換効率、待機電力は割愛します。

Bc=340Wh/12V ≒ 28Ah 一日に必要なバッテリー容量です。

一番近いバッテリーが50Ahのものですので、余裕をもってこれを選定します。

 

  • ステップ②

ソーラーパネルの容量を計算します。

1ヶ月当りの好天率を60%(太平洋側)とします。40%は曇天、または雨天

ということです。また、一日の日照時間を5時間程度とします。

Sh(発電時間)=5時間×30日×0.6=90時間 ※1ヶ月当りの日照発電時間です。

◇ソーラーパネルの大きさを選定します。

A.パネルの大きさ=10,200Wh/90h≒113W

余裕をもって200W(100Wパネル×2枚)を選定します。

B.発電電流とバッテリー容量の妥当性:

1ヶ月の発電電流:11.2A(100Wパネル×2枚の電流値)×90h=1,008Ah

1日当たり:1,008Ah/30日≒34Ah

バッテリーは50Ahのものを選定していますが、1日の発電量は34Ahとなり、前日にバッテリーを使い切っても、翌日、日中にはかなりの充電が可能

となります。また、季節的な要因として、発電量が一番大きいのは、4月

  ~5月月を除くの初夏が一番大きくなります。真夏は、ソーラーパネル温度が高温になるため、発電能力が落ちます。逆に、冬の方が発電効率は良いと思われます。次のページに、代表的なシステム組み合わせを掲げます。

※日照時間は、気象庁、もしくは最寄りの気象台が発表している1ヶ月の日照時間を引用

しても構いません。→以下は東京の事例です。(年間で一番短い日照月を引用します)

http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=44&block_no=47662

 

■ソーラーシステムで賄えない家電機器、電動工具など

よくご相談を受けるのが、白物家電(冷蔵庫、掃除機、エアコンなど)や

電動工具(電動ノコギリ、電動チェーンソー、電動ドリル【AC仕様】など)

を、ソーラ―システムで賄いたいというお問い合わせをいただきます。

その中で、一番重量級なのが、エアコンです。

具体例でご説明いたします。

Q&A:消費電力440か410Wのエアコンが稼働しない。

現在のセット内容は、以下の通りです。

【セット内容】

・単結晶ソーラーパネル200W

・チャージコントローラー(黒白)PWM20A12V24V

・インバーター500W12V50Hz

・シールドバッテリー12V50Ah(密封型鉛築電池)

 

  • エアコンを1台動かすのは難題です。それを証明することにします。

ソーラーシステムが持続可能なエネルギー源に、なかなかならないのは、絶対必要電

力量の確保が難しいことに他なりません。

エアコンの電力負荷の大きい冬場の使用を想定します。440W、または410Wとは

定格運転電流(負荷が安定してる室内条件)です。実際の必要電力は以下の通りです。

冬場の必要電力:2000W

 

これをソーラーで賄うためには、一番大きなパネルの250Wを使用すると仮定しま

す。単純に 2000W/ 250W → 8枚必要です。

 

また、稼働時間を3時間/日とすると、必要電力量は、

2000W × 3時間 → 6000Wh です。

 

これに対し、必要バッテリーは

6000Wh/12V → 500Ah(12Vのバッテリーを使用すると仮定)

弊社で取り扱いのバッテリーで一番大きなものは、100Ah(正確には105Ah)

のため、500Ah/100Ah → 5機必要です。

 

但し、このケースは一日で、バッテリーを使いきってしまうため、バッテリーはこの2倍程度必要となります。また、それを賄うためにもソーラーパネルも2倍必要です。

 

結果的に、

250Wパネル × 16枚 → ¥742,080

バッテリー(12V/100Ah) × 10セット → ¥312,800

 

チャージコントローラは、一系統では無理なため50A対応のものが、5~10台程度必要です。インバーターは3000W対応のものが必要となります。

 

こうなりますと、優に100万円を超える金額です。戸建て住宅の屋根に載せるソーラーシステム(自家用&売電目的)の規模です。このように考えますと、エアコンを動かすのでしたら、一般の電灯線からAC100Vまたは200Vで動かす方が、簡単で安上りかと思います。また、電動工具は、起動電流を多く必要としたり、モーター機器のため負荷がかかると同様に大電流が流れます。1KW(AC100V)の電動ノコギリは、瞬時電流が20A以上流れることもあり、バッテリーやインバータ―に負荷をかけるので、長持ちしません。

 

■備えておきたい工具、または計測機器

ソーラーシステムは、幾つかの機器の組み合わせで構成されます。

従って、本格的な機械を分解修理するような工具は必要ありませんが、

最低限、以下の工具セット程度は手元に置いておきたいものです。

 

A工具セット

ソーラーパネルと各種機器の接続には、以下の工具が必要です。

・ラジオペンチ

・ニッパ

・ドライバー

・「半田ごて」もあった方がよいでしょう。

B.電気テスター

また、電圧を測定するときは、テスターがないとパネルからどのくらいの出力が出ているのか、バッテリーの充電電圧など、皆目見当がつきません。是非、備えたいものです。

テスターを使用した測定方法で、「開放電圧の測定」があります。

ソーラーパネル、チャージコントローラー、またはバッテリーから何Ⅴの電圧で出力されているのか、が分かりませんと正しい電圧が測定できません。

 

端子に負荷が接続されていると、電流が流れていますので、その電圧降下により、低めの電圧が測定されることになります。端子の1本または、両方を外して測定してください。

それが開放電圧の測定値になります。

 

以上、性能表やスペック表から電気的に無理がない機器の組み合わせを選び、安全で楽しいソーラー発電システムをお楽しみください。

最後に宣伝です。

ドリームリンクでは、すべてをセットにしたソーラー発電初めてセットも

販売しております。こちらもご参考いただければと思います。

https://so-lar.jp/products/list.php?category_id=8
 

 

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